学校農業クラブとは
学校農業クラブは、1948年(昭和23年)に学校農業クラブ(SAC:school Agriculture Club)として、戦後の新制高等学校の学習活動の中で、農業高校生の自主的・自発的な組織として日本全国で誕生しました。1950年(昭和25年)全国組織を作る動きが強まり、全ての都道府県に農業クラブが誕生し、11月2日に東京の日比谷公会堂において「科学性」「社会性」「指導性」の育成を目標に、日本全国の農業クラブの全国組織として、日本学校農業クラブ連盟【Future Farmers of Japan (略称:日連 または FFJ)】は、結成されました。
FFJはアメリカ合衆国の農業に関する学習をしている高校生や大学生の組織であるFFA (Future Farmers of America:National FFA Organization)をモデルに作られました。
現在でも友好組織団体としてNational FFA organizationとはFFJクラブ員の米国派遣研修や、FFA全米役員日本視察団の受入など、交流を続けています。FFJは半世紀以上もの歴史を持ち、農業教育における「生きる力」を育むために大きな成果をあげてきました。そしてFFJは先輩たちの残した多くの偉業を継承しながら、たゆまぬ学習活動を続けてきました。
学校農業クラブ活動の3大目標
学校農業クラブでは、自主的・主体的な活動を通してわたしたちクラブ員の科学性・社会性・指導性を高めることを目標にしています。
◆科学性・・・私たちに科学性があるということは、物事や課題のおおもとにある決まりやいろいろな関係を、筋道をたてて合理的に考え、判断し、行動する態度を身に付けているということです。
◆社会性・・・私たちに社会性があるということは、自分と他人で構成する組織などの社会の出来事に関心を持ち、他人の意見や行動を尊重しながら、自分の考えを表現することができ、社会の一員として協力して行動する態度を身に付けているということです。
◆指導性・・・私たちに指導性があるということは、民主的、合理的に判断する力を身に付け、より良い方向へ組織やグループおよび自分自身をみちびき、目的を達成しようと行動する態度を身に付けているということです。
シンボルマーク
鳩と富士の稲穂マーク
このマークは、日本学校農業クラブ連盟のシンボルとし1951年に制定され、バッチや連盟旗に用いられています。鳩は平和と友愛と協同を表し、富士山は日本を表し、稲穂は日本の農業を表しています。
鶴翼の飛翔(かくよくのひしょう)マーク
このマークは、連盟結成50周年を記念して2000年に作られました。二羽の鶴はクラブ員を表し、中央のボールは豊かな水をたたえる地球とその自然環境を表し、稲穂は食料の収穫、すなわち農業を表しています。二羽の鶴が地球と農業を協力しながら抱え込み広く宇宙を飛翔するイメージです。
全国大会
学校農業クラブの全国大会は、毎年10月下旬頃に実施されています。全国大会に出場し、活動の成果を披露できることは、クラブ員や学校農業クラブの活動推進の大きな目標です。
全国大会の目的は発表会や競技会をとおして、日頃の学習成果を発表し競い合うことにより、学習した内容を確実に自分のものに定着するとともに、将来の農業のスペシャリストに必要な専門的かつ職業的な力と態度の育成をめざすことにあります。また、大会に参加した全国の農業高校生との心の触れ合いや友情を深め合う事も大切な学びです。
平成12年には、結成以来50年という大きな節目を迎え、「連盟結成50周年記念大会」(宮崎大会)が盛大に開催されました。平成28年度には第67回日本学校農業クラブ全国大会が大阪で開催され、その大会の企画・運営を本校が事務局校として担当しました。
直近では、
2020年度、第72回日本学校農業クラブ全国大会令和3年度兵庫大会
2021年度、第73回日本学校農業クラブ全国大会令和4年度北陸大会
2022年度、第74回日本学校農業クラブ全国大会令和5年度 熊本大会
2023年度、第75回日本学校農業クラブ全国大会令和6年度 岩手大会
2024年度、第76回日本学校農業クラブ全国大会令和7年度 西関東(山梨・東京・神奈川)大会
が開催(予定)されています。
全国大会で実施する各種発表会と競技会としては、プロジェクト発表会、意見発表会、平板測量競技会、農業鑑定競技会、クラブ員代表者会議、大会式典、代議員会、公開競技(家畜審査競技会・農業情報処理競技会)などがあり、これらは全国大会事務局の判断により開催されております。
大阪大会の大会式典 日連旗と都道府県連旗の入場