平成12年 卒業 志摩 実穂 さん
 
 
2000年度(53期生)食品加工科製菓専攻卒業、志摩 実穂と申します。
そして二人の娘も食品加工科と資源動物科に通っております。
 
さらには、令和5年度PTA会長を務めさせて頂いており、現在は堺市の中学校で家庭科の教員をしております。
 
 私は中学生の時、全く進路が決まらず勉強は嫌いなので「普通科は無いな」と思っておりました。そんな中、母の友人に農芸高校の事を教えて頂き、体験入学に参加しました。(参加申し込み日がギリギリで申し込めた事、今思えばあの時、あのタイミングが農芸高校とのご縁が始まったのではないかと勝手に思っております。)お料理やお菓子作り、何かを作る事が好きだったので体験入学のマドレーヌ作りはとても楽しかったです。そして加工場の真横で牛が鳴く中「ここや!」と思い単願で受験しました。併願で、通う気もない私立を受けないと言い張った私に母は、さぞ心配だったと思います。自分の娘たちが同じ事を言っていたら猛反対ですね。親の心子知らず笑 そして、もしダメだった場合どうするのか?当時、農芸高校には普通科の定時制があったので「そこ行くわ」と、とりあえずそう言い母と担任の先生を黙らせました笑
 
当然、もちろん定時制にも(普通科だし)行く気はなかったですが
 そして一次(当時の専門学科は一次入試と一般入試の2回チャンスがありましたね)で無事受かり農芸高校に通う事になりました。入学してから第一希望の製菓専攻に入る事ができ、とても充実した濃い3年間を過ごす事ができました。専攻を通して仲良くなれた友人。(3年間、一度も同じクラスになった事がないですが)更には科を超えて、学年を超えてと、たくさんの人たちと出会う事ができました。『一期一会』ですね!
 
 3年生でのプロジェクト発表では、遅くまで残り友達と3人で河内地方の特産品である、そら豆を使ったパウンドケーキを作り大阪府大会まで進む事ができました。当時、農芸高校で色々と経験した事や学んだ事はやはり何ものにも代え難い、とても大事なことばかりだったと思います。
 
 入学当時は、全く決まっていなかった進路も3年生になったこの時もまだ決まっていませんでした。製菓専攻でお菓子を作る事が好きなので、ふわっと専門学校かな〜ぐらいでした。でも、せっかく専門学校に行くならもっと本気で製菓を習いたいかも?じゃぁフランス行っちゃう?ぐらいな感じで過ごしていました。自分自身、専門学校に進学するだろうと思っていました。が!ある日、普段の学校生活の中で食品製造の座学の授業中、授業をして下さっている先生を見て、突然何かが降ってきた感覚を今でも覚えています。大人になってしばらくは忘れていましたが
 
『あ、教師になろ。』と。先生という職業、大変だろうけど面白そう、すごいなと。
農業の教員免許を取るつもりでしたが、なんだかんだあり家庭科の教員免許を取得し、現在に至ります。毎日、慌ただしく過ぎていますが充実した日々を送っています!
 そして、まさかまさかのPTA会長に。まわりの方々に支えられて楽しく活動しています!PTAの会議で月1回学校まで出向き、会議等の活動を通して関わらせていただいている中、当時の思いが再燃し出しました笑
やはり農業の教員になりたい。いや、農芸高校で働きたいなと。あの時の夢を叶えたいなと。そう思わせてくれる農芸高校には何か惹かれる魅力があるのだと再認識しました。やはり農芸高校で過ごした3年間は大きかったんだと思います。これから教員免許を取り直す等々、この歳で夢に向かって動き出す事は容易なことではないと思いますが、いつかその夢を叶えたいと思いまずは娘たちの進路を応援して。その次に一度しかない人生、自分のために進みたいと思います!いくつになっても新しい事にチャレンジしたいと思います!
 皆さん、これから将来の夢や進路で、迷う事はたくさんあると思います。時には遠回りする事も。それでも一度きりの自分の人生、自分のためにその時、最善の選択をして下さい!更に農芸高校で学んだ事を将来に繋ぐ事ができると良いですね。たくさん迷ってたくさん悩んで間違う事も迷ったり悩んだ時はまわりの人たちに話して相談して、まわりを頼って下さい。そして自分の人生なんだから自分で決めて、豊かな人生を!
 そして、今は今しかないです。高校生でいれるのは、たった3年間しかないです。毎日の学校生活で小さな事も目一杯、楽しんで青春を謳歌して過ごして下さい!