8月26日PM、泉南市りんくうにある第二工場(メインオフィス)の(株)キャニオンスパイスを訪れ、レトルト食品開発のについての視察研修を知財開発研究部が行ってきました。
2016年から農芸レトルト食品の開発に携わっていただいている堺さんから視察見学のご対応をいただき、第1~5弾までの農芸高校レトルト食品の付加価値や特徴、第6弾となる新商品開発に向けたヒントをたくさんいただく研修となりました。
会社内部はアメリカ合衆国の西海岸を思わせるようなおしゃれな内装とこれまで開発されたレトルト食品が多数飾られており、一つ一つ丁寧に開発された商品の特徴や経緯、レトルト食品ができるまでの流れについての説明を頂き、レトルト食品についての学びを深めることできました。
Q1.知財開発研究部は農芸レトルト食品の付加価値とは「高校生が作った」「材料全て農芸高校産」というような商品のブランドやこだわりに見出してもらえる価値だと考えています。(株)キャニオンスパイスが考える付加価値とは何ですか?
知財開発研究部の生徒からの質問に対して、堺さんは次のように説明してくださいました。
他社が真似できないオーダーメイド性を持ち、これまで1000種類以上の開発を行い、お客様と一緒に一から味を設計してきました。無添加で、安心安全、添加物をできるだけ使わず、原料の顔が見える商品づくりとして、ソース、具材感にこだわり、手作業で具材を入れ、皿に盛りつけたときにレトルトとは思えないクオリティに仕上げることで、価格以上の満足感を実現できるようめざしています。
農芸高校の次なる商品開発に向けて、先輩方が開発してきた第1~第5弾までのハードルは正直高いし、簡単ではないかもしれません。しかし、農芸高校の強みは「野菜も肉も全部、自分たちで育てて用意できる」こと。他社や他の高校、大学で開発されたレトルト食品は「牛肉だけ」「野菜だけ」と部分的な提供はありますが、両方揃えてゼロから作るケースは珍しいです。何より「顔が見える原料」「育てた人が分かる安心感」が最大の魅力であり、応援につながると思います。
以上のように、知財開発研究部の生徒たちと(株)キャニオンスパイスの堺さんとで付加価値について考える機会を作っていただくことができ、改めて農芸レトルト食品の付加価値について再認識する機会となりました。
Q2.農芸レトルト食品の魅力とは何ですか?
第5弾「農芸ポークカレー・キーマカレー」は1食500円で販売しておりますが、堺さんによると、ブランド豚肉・国産野菜・豊富な具材を考えると、通常は700〜800円の価値があるとのこと。また、「500円は間違いなく安い。直販要素が強い分、コストを抑えられている」と評価いただきました。
また、「高校生が企画・製造・販売まで関わるだけではなく、具材の生産から設計していることが非常に希少で、唯一無二の付加価値」と、農芸レトルト食品の魅力を分析いただきました。
さらに、第5弾では、初めて資源動物科養豚専攻の生徒らが、ブロック肉やミンチの加工に挑戦しており、「自分たちで加工したからこそ、気持ちがこもっている」と、手作業の温かさが付加価値になるなど、農芸レトルト食品の魅力を実感することができました。
第6弾のレトルト食品の挑戦(開発)に向けて、
堺さんからアイデア発想のヒントとして、
例えば、普段の生活や買い物で「便利だな」「美味しいな」と思ったことを記録する。カレーだけでなく、お菓子や高級チョコのパッケージなど、他ジャンルから発想を得るために、写真や気づいたことを記録していくなど、今後の部活動の取り組みに活かすことのできるヒントをたくさんいただきました。
今回の視察見学では、
自分たちで育てた「野菜から肉までの食材」という強みを活かす
消費者に安心感と感動を届ける工夫をする
など、
単なるレトルトカレー作りではなく、「農芸レトルト食品の付加価値」「その付加価値が生まれる仕組み」や「社会に届ける価値」とは何か、
を再確認することができました。引き続き、農芸高校産の具材生産のこだわりを生かしつつも、それらが商品としての価値につながるよう、
知財開発研究部としては、学びと挑戦が詰まった「唯一無二のレトルト食品開発」に挑戦していきます!